ダイエット外来

「自己流ダイエットでは限界」という方へ
医師の管理のもと、**科学的根拠に基づいた**減量プログラムを提供します。

✅ BMI25以上の肥満症の方へ ✅ 健康的な体を目指す方をサポート
ダイエット外来:なぜ肥満症の治療が必要かを示すバナー画像

なぜ肥満症の治療が必要?

Q. ダイエット外来は「見た目」を変えるだけの治療ですか?

いいえ、そうではありません。
肥満は「体型の悩み」だけではなく、医学的にはれっきとした疾患(肥満症)と位置づけられています。 体重が増えることで、 高血圧・糖尿病・脂質異常症・睡眠時無呼吸症候群・脂肪肝・関節症など、 多くの生活習慣病や合併症のリスクが高まります。

当院のダイエット外来では、ただ体重を減らすことだけを目標にするのではなく、
「肥満症の改善を通じて、生活習慣病の予防・改善につなげること」を重視しています。
食事・運動・睡眠などの生活習慣と、最新の薬物療法を組み合わせることで、 一人ひとりの体質やライフスタイルに合わせた「無理のない減量」と 「健康寿命の延伸」をめざします。

また、日本人は欧米人と比べて、同じBMIでも糖尿病や心血管疾患を発症しやすいことが知られています。
そのため、「少し太ってきたかな」という段階から医療的な介入を行うことで、 将来の病気を未然に防ぐことが期待できます。

※当院の治療対象は、原則としてBMI25以上の肥満症の方です(美容目的のみは対象外)。
※本治療はすべて自費診療となります。健康保険診療とは別枠で行う、医療ダイエットプログラムです。

当院の治療薬(GLP-1受容体作動薬)

💊 リベルサス (Rybelsus) 1日1回 内服薬
GLP-1受容体作動薬
  • 食欲抑制:脳の満腹中枢に作用し、自然に食欲を減らします。
  • 胃排出遅延:胃の動きを穏やかにし、満腹感を持続させます。
  • 血糖コントロール:インスリン分泌を促進し、食後血糖の急上昇を防ぎます。

毎日1回、空腹時に服用します。
服用後30分は水以外一切飲食不可

💉 マンジャロ (Mounjaro) 週1回 注射薬
GLP-1受容体作動薬 GIP受容体作動薬
  • 正式に承認された糖尿病治療薬:マンジャロは、もともと2型糖尿病の治療薬として開発・承認された薬剤で、血糖コントロールと体重減少の両方に優れた効果が示されています。
  • デュアルホルモン作用:GLP-1とGIPという2つのホルモンに同時に働きかけることで、強い食欲抑制と脂肪代謝の改善が期待できます。
  • 低血糖が起こりにくい設計:血糖が高いときにインスリン分泌を助ける仕組みのため、インスリン製剤などに比べて低血糖が起こりにくい薬です(他の糖尿病薬との併用時は要注意)。
  • 副作用を減らすための増量スケジュール:少量から始めて段階的に増やしていくことで、吐き気などの消化器症状が出にくいよう配慮された投与方法になっています。

週1回の自己注射です。※痛みの少ないペン型デバイスで、食事時間に関係なく投与可能です。

薬剤の比較・費用

項目 リベルサス(内服) マンジャロ(注射)
作用機序 GLP-1 GLP-1 + GIP (ダブルインクレチン)
投与方法 毎日1回 空腹時に服用
※服用後30分は飲食不可
週1回 自己注射
※食事時間に関係なく投与可
期待できる効果 食欲抑制、満腹感持続、体重減少 強力な食欲抑制
脂肪燃焼促進
**最も強い体重減少効果**
費用(税込)**
【自費診療】診察料込
3mg : 10,000円
7mg : 15,500円
14mg : 22,000円
(30日分)
2.5mg : 20,000円
5.0mg : 30,000円
7.5mg : 40,000円
(4週分)

臨床研究データによる効果の比較

当院で採用している薬剤の効果に関する、最新の国際的な研究データをご紹介します。

① 投薬量別の体重減少比較(Epic Research, 2024)

投薬量別の体重減少量 1年後の中央値を示す棒グラフ

最近の大規模な研究では、40万人以上のデータを解析した結果、マンジャロ(チルゼパチド)やオゼンピック(セマグルチド注射)は、従来の薬に比べて1年後の体重減少が大きいことが示されました。

  • 特にマンジャロを高用量まで使用した群では、**平均して10~15%もの体重減少**が得られた例もあります。
  • 従来薬(リベルサス等)でも効果は見られますが、マンジャロ等に比べると効果はマイルドな傾向があります。

② マンジャロ vs オゼンピック 体重変化の推移(Frias, 2021)

マンジャロとオゼンピックの40週間における体重変化の推移グラフ

2型糖尿病患者さんを対象に、マンジャロとオゼンピックを直接比較した研究(SURPASS-2試験)のデータです。

  • 治療開始40週後、マンジャロ群では平均約6.2kg~12.4kg(約6.7%~13.1%)の減少が見られ、オゼンピック群よりも効果の幅が大きい結果でした。
  • **安全性:**吐き気・下痢などの消化器症状は両剤とも同程度報告されました。重度の低血糖は一例も報告されていません。

③ プラセボ(偽薬)との比較(Tsukamoto T, et al. 2023)

マンジャロと他剤のプラセボに対する体重変化比較データを示すフォレストプロット

薬を使わなかった場合(プラセボ)を基準にした体重変化の比較データです。

**主な結果(平均体重減少量):**
  • マンジャロ® 15mg:-9.46kg(最も大きな減少)
  • マンジャロ® 10mg:-7.26kg
  • マンジャロ® 5mg:-4.56kg
  • オゼンピック® 1mg:-4.39kg
  • リベルサス® 14mg:-2.62kg

マンジャロは用量が多いほど効果が強くなる「用量依存性」が確認されており、飲み薬のリベルサスと比較すると大きな差が見られます。

④ リベルサスとの直接比較(Tsukamoto T, et al. 2023)

マンジャロと他剤のリベルサス14mgに対する体重変化比較データを示すフォレストプロット

リベルサス14mgを基準薬として、各種GLP-1受容体作動薬の体重減少効果を比較したデータです。マンジャロがリベルサスよりも統計的に有意に強い体重減少効果を示していることが確認できます。

  • **マンジャロ 15mg** はリベルサス14mgに比べ、平均して**6.84kg**も体重減少効果が大きいという結果です。

※これらの研究は特定の条件下でのデータであり、実際の効果や副作用には個人差があります。

治療にあたっての注意事項

⚠️ 必ずご確認ください

  • **副作用について:** 吐き気、嘔吐、下痢、便秘などが起こることがあります。多くは一時的ですが、症状が強い場合はご相談ください。
  • **使用できない方:** 妊娠・授乳中の方、膵炎の既往がある方、多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴がある方などは使用できません。
  • **低血糖リスク:** 単独使用でのリスクは低いですが、他の糖尿病薬と併用する場合は注意が必要です。
  • **個人差:** 体重減少や効果の出方には個人差があります。無理なく継続することが大切です。

必ず医師の診察・指導のもとでご使用ください。

自分に合う治療を知りたい、生活習慣病を予防したいという方は
お気軽にご相談ください。

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